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芸研日誌

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2019年06月12日

文楽鑑賞会

こんにちは。3回生たなべです。

このあいだの土曜日に総芸で文楽を観に行ってきました!文楽の研究をされてるふくね先輩に率いていただき、国立文楽劇場で行われてる第36回文楽鑑賞教室を観ました。たまに総芸ではこうやって誰かの研究範囲のものをみんなで鑑賞しに行く会が開かれます。自分以外の範囲でも視野が広がって楽しいし、自分の研究範囲にも関連づいたりしておもしろい!

観た演目は、牛若丸と弁慶の出会いの『五条橋』、あいだに解説を挟んで『菅原伝授手習鑑』です。私は文楽素人なのでパンフレットにわかりやすい解説とストーリーがわかる漫画が載っていて助かりました。歌舞伎をはじめて観た時もその意外性に驚いたのですが、伝統的だけど現代人もぜんぜん気負わず楽しめる芸能です。わかりやすい解説と楽しい舞台があれば怖くない!

解説では太夫・三味線・人形遣いの方がそれぞれ説明をしてくださいます。私は京芸で常磐津部に所属していて三味線を弾くのですが、三味線の違いに驚きました。人形浄瑠璃で使われるものは太棹三味線という棹が太く全体的に大きい三味線です。常磐津では私は細い棹で小ぶりの細棹三味線を使っています。太棹の重い音に対し細棹は軽く乾いた音がします。音色がちがうのはもちろんですが、その弾きかたにも違いがあり驚きました。普段常磐津では曲調に合わせて強弱をつけて多少は弾き方に違いを出しますが、基本は「叩く」ように弾くのみです。それに対し、人形浄瑠璃では弾き方に種類があります。「スタンダード」「優しく」「打つ」「叩く」という4つの弾き方を使い分けます。優しく弾いて女性を表現したり、叩く方法で喜びの感情表現をしたりします。このように弾き方を使い分けて人形をよりドラマチックに感情豊かに魅せているのだとわかりました。常磐津は人間が演じる歌舞伎と提携していますが、表情がない人形に命を与える人形浄瑠璃だから三味線で表現の幅を広げているのかな…と思います。

『五条橋』はみなさんご存知の牛若丸のお話ですが、『菅原伝授手習鑑』ははじめて観ました。

これ、ストーリーがしんどい!!!!

こういう人情物は大概親族とか上下関係とかが本当にどろどろしていて「世の中…無情…」といつも思ってしまいます。けどやはりそういうものが人の心に訴えて面白いのが事実。観始めたときは人形遣いが気になっていたのですが、物語に引き込まれてだんだん気にならなくなります。ネタバレになるので物語は載せませんが、観てるとやはり人形の表情を見るのが面白かったです。笑っていたが、最後感極まって泣くシーンはその崩れ方の流れが自然で胸痛めずには見ていられないものでした。そして鑑賞後「そういえば太夫って全部一人が複数の声を演じてたよな…」と思い出し、その表現力に恐れ慄きます。あと三味線格好良かったので、もっと自分も弾けるように頑張りたいです。

鑑賞後はみんなで丸福珈琲に行きました!

ふくね先輩から直々に人形遣いさんの解説を聴く総芸の人々
しあわせな机
珈琲ロール

喫茶店で先輩から解説を聴いたりみんなで話したりしました。話していてふと「人形遣いの人って幼少期に人形ごっこしてたらどんな風だったんだろう」と思いました。既に他の子とは違う人形捌きで頭角を現してたのだろうか…

お昼も甘いものもしっかりいただきました。珈琲ロールを食べました。昔ながらの決してふわふわでないしっとりスポンジにチョコの厚みも懐かしい感じのケーキ。幸せチャージで満足な会でした。