TOPへ戻る

芸研日誌

芸研日誌

2021年07月20日

なにかできること

こんにちは、総合芸術学科2回生の大三です。

学期末に向けて忙しくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。期末を乗り越えたら長期休暇なので頑張りましょう。今年の夏も新しいことにいろいろ挑戦していきたいなと今から考えています。

さて、夏といえば7月からは夏アニメが続々と放送開始しました。その中でも注目したいのが、大阪芸術大学を舞台にした作品『ぼくたちのリメイク』です。今回はこの作品について少しご紹介したいと思います。

『ぼくたちのリメイク』は、とある倒産寸前のゲーム会社で働いていた主人公がタイムスリップして10年前に戻り、芸大に進学して、未来の世界では憧れの対象であったクリエイター達と共に創作活動に奮闘する物語です。

原作の小説はすでに11巻分刊行されており、最新巻は今週発売されます。僕が1巻を読んだのは2年前、受験勉強の息抜きかつモチベーションアップのために読んでいました。受験生であった自分は、大学で必死に創作活動に励む主人公たちにただただ憧れました。創作に対して真摯に向き合い、お互いに自分の考えをぶつけ合って、上手くいかないこともあるけれど、その度に成長して次に進んでいく。自分もこんな感じの大学生活が送れたらいいなと思っていました。

そのあと京芸に入学して、自分自身も実際に1年間芸大生をやってきたわけですが、改めてアニメとなったこの作品を観るとさらに心に響く内容になったなと感じています。この1年間、キャンパスライフや交友関係は想像通りとはいきませんでした。けれど、創作に対する考え方など、実際に経験してきたからこそ最初に読んだときよりも共感できる内容が多々あり、さらに学びになりました。ものづくりをする人にとって大切な考え方を知ることができる作品です。

ここで、アニメ1話(原作1巻)の中からとあるセリフを紹介します。

(ネタバレが嫌な人はまず1話観てきてください…!)
第1話「なにもかもダメになって」AbemaTV

主人公が芸大に入学して少し経った頃、周りの才能に圧倒されて考え込んでいると、同期のひとりからこんな一言をもらいます。

「なーんもできん人は、なにかできることを必死で探しとるんよ。だから、恭也くんがすごいと思ってる人も、何かをどうにかしたくて、必死なんだと思うよ」(原作1巻P140より引用)

芸大に限らず、周りを見渡すとすごい人がたくさん居てつらくなることがあると思います。SNSでたくさんの人と繋がれるようになった現代では、それがさらに顕著になりました。そんな中、そういった周りの人たちを羨ましく思ったり、時には変に嫉妬心を抱いてしまうこともあります。

しかしこの一言を聞いて、そういった場面にあった時の考え方を大きく変えることができました。周りの人のすごいところを素直に認めて、それに対して自分のできることを探そうと前向きになれるようになったのです。周りの人たちも同様に周囲の才能に直面して不安を感じていて、その上で自分のできることを探している。それはよくよく考えると当然のことでした。

そのように考え方が変わった瞬間、心の底からすごいと思える彼らに囲まれている自分が恵まれているんだと気付けるし、彼らと一緒に何かをつくれる自分になるために自分自身を高めようと思えます。そして、そうやってクリエイター同士で認め合いながら成長していくような環境にいられるように、人との関わりや自分の活動を見直していきたいと考えました。

『ぼくたちのリメイク』には芸大や創作活動に関するあらゆる知識や経験が詰め込まれています。作者の木緒なちさん自身が大阪芸大の映像学科出身で、ゲーム会社でシナリオライターをしたり、グラフィックデザイナーとして有名であったり、今はVtuberとしても活動しているなど、幅広く様々な創作の現場を経験してきているのです。

そのため1冊1冊とても勉強になる内容で、今後創作の道に進む人なら全員におすすめしたい作品です。

せっかくなので現在放送中のアニメを観るもよし、がっつり楽しみたい人はぜひ原作を読むことをおすすめします。とりあえず4巻まではまとめて一気に読んでほしいです。『ぼくたちのリメイク Ver.β』というものもありますが、こちらは内容的には外伝ではなく「本編」ですので読み逃しの無いように。読めばわかります。

舞台となった大阪芸大にもまた行ってみようかなと思います。実は高校生のころに何度か訪れていて、チームラボの猪子さんや建築家の妹島さんの話を直接聴いたりしたこともあり、馴染み深い場所なのです。

いつの日か、京芸が舞台になった物語もできるといいですね。

その前にまずは、自分が京芸生として何をしていくのかをちゃんと考えたいところです。

まずはそう、期末課題ですね…!
ということで、作業に戻りたいと思います。

それではまた。

TVアニメ「ぼくたちのリメイク」公式サイト
https://bokurema.com/