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芸研日誌

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2020年06月16日

無い展覧会 第7回「エピソード」

森侑美 撰

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自分の推し作品をプレゼン…から始まった(はず)この企画。しかし、私の推したい作品はGoogle Arts & Cultureにはない…。

そこで通常の美術館・博物館で開催される展覧会とは当然形態も違ってくるので、ここでしかできないようなことができればと思い、今回の全体のWeb班企画の主旨とは違ってくるのですが、イレギュラー枠として新たな展覧会の企画を提案します。

その名も「エピソード」展。

参加した人たちが作品(今回はGoogle Arts & Cultureから)を持ち寄り、それにまつわる自身のエピソードを語る、というものです。

持ち寄った作品について話すのはもちろんのこと、印象深いエピソードを通して企画・参加側も展覧会の一部になればいいなと思っています。お試しで私のエピソードを出しますが他の人の話も上がると嬉しいなと思います。

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1.グエル教会(画像はグエル公園)

画像は無かったので同じアントニオ・ガウディ設計のグエル公園ですが、エピソードはグエル教会についてです。

グエル教会は逆さ吊りの実験が有名な建築なのですが、スペインのバルセロナ近郊のサンタ・クローマ・ダ・サルバリョーにあります。

私は中学の頃に実際に行ったことがあるのですが、電車の最寄駅の切符売り場で、一緒に行っていた身内がカードを入れるところに紙の切符を無理やり押し込んで取れなくなる…ということがありました。ただそれだけなら駅員を呼んだら終わりなのですが、如何せん郊外なので無人駅。周りも教会(ここも基本無人)があるだけで誰もいない、電車は1時間に一本だけ…という絶望的な状況になったのが忘れられません。

2.ケ・ブランリ美術館(画像『Facade mask』)

フランスの民族博物館なのですが、画像のようなちょっと不気味なものがたくさん展示されています。展示品の解説よりも会場の雰囲気作りに力を入れすぎているのか、とにかく暗い。その中でボウッと浮かび上がるかのように展示品。怖かった、という感情だけで結局なんの展示だったのかあまり覚えていません。しかし、そんな中でも現地の小学生くらいの男の子がすごく感心しながら展示を見ていたのが印象的でした。日本だとギャン泣きして終わりそう…。

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Web班コメント

・どちらも昔の、それも未知のものを怖いと感じたりしたネガティブな記憶ですね。そういうものって例え世界に知られた建築と後で知っても、トラウマとして記憶が植え付けられて離れない気がします。もし、この建物内をVRで鑑賞体験したら、その記憶が蘇って来るのでしょうか…ただの鑑賞体験ではなく、そんな私的で怖い記憶を蘇らせる「お化け屋敷VR」みたいなものあってもいいなと思いました。(田部)

・世界各地で虹の見え方が違うように、光の見え方は場所によって違うのだろうなぁと感じさせてくれるモザイクタイルですね。この時、赤色のタイルがあったらどのように使うのだろうなと空想しています。(畑中)

・バルセロナって行ったことがないので、この機会にストリートビューで公園散策しました。ものすごい人ですね。さすが世界の有名観光地。これを見ると10㎞くらいしか離れていないグエル教会の方は無人駅というのが信じがたい。思わずその駅もストリートビューで確認しに行ってしまった。

見事な無人駅でした。(田島)

・鑑賞した作品単体の印象だけでなく、行き帰りなどの出来事もセットで記憶に残っていることが多々ありますよね。その記憶の内容によっては、作品により一層愛着が湧くことも…(池上)

・この企画、素敵ですね……。個々人の鑑賞体験って共有する機会が普段の展覧会レビューくらいしか無いのですが、あっちはかなり客観で書いているので趣旨が違うんですよね。私の記憶に残っている怖かった作品はというと、12年前にサントリー美術館で見たエミール・ガレの《Vase with mayfly design》。きれいなものに恐怖した感覚が鮮烈で、震える手で図録を買い、抱きしめながら電車で帰りました(北)

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池上さんからバトン貰いました、4回生の森です。他の班員に比べて数が少なくて申し訳ないです…

Web班員の北さんがエピソードを持ってきてくれましたね!まさしくこういうのを期待していました。私のグエル教会の話もそうですが10年前とかでもはっきり覚えているから不思議です。

全体として展覧会というよりは話題案というような感じではありましたが、この「無い展覧会」の休憩地点だと思って気楽に楽しんでもらえればと思います。

皆さんにも「有名だから」ではなく「自身の体験として」思い入れある美術作品はあるでしょうか?

次回は松浪さんにバトンタッチ。展覧会名は「こいの劇的瞬間」です。さて「こい」とは一体…?

「無い展覧会」も残りわずかになってきましたが、最後までどうぞお楽しみに。

お疲れ様です。