Department of General Science of Art
Kyoto City University of Arts

芸研日誌
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Archive
無い展覧会 第4回「野草展」
小田中望人 撰

普段、私たちが外出する際に通り過ぎる野草。個々の絵に描かれた野草の種はあえて特定することなく、野草を野草のまま愛でる展覧会。コロナと梅雨の今、外出も難しいながら生き生きと伸びる草から、初夏を感じていただければうれしい。
ギャラリーのリンクはこちらから
→ https://artsandculture.google.com/favorite/group/NQIS8GwSR1DGIw?hl=ja
1.Vincent Van Gogh《Glasses and butterflies》
ゴッホの晩年の作品です。この作品を紹介したいがために、本展覧会は企画されました。いかにも道端に咲いているところに目線がたまたま行きました、と言わんばかりのアングルです。
2.Piet Mondriaan《Oostzijdse Mill along the River Gein by Moonlight》
19世紀の初頭に描かれたモンドリアンの作品です。Oostzijdese Millとは、オランダにある風車のこと。地形からは、今でも当時の様子が伺えます。
3.Claude Monet《Water lilies》
言わずと知れたクロード・モネの《睡蓮》です。睡蓮を描いた作品は何点かありますが、こちらは国立西洋美術館に納められているものです。広い水面に睡蓮が静かに咲く様子は作品の大きさも相まって夏の暑さも吹き飛びそうです。
4.Silva Porto《Red Gate》
作者のアントニオ・シルヴァ・ポルトは18世紀後半、ポルトガルの出身なのですが、画家ではなく、博物学者であるとのことです。こんなにお上手なのに、博物学者なんですか?赤い扉を飲み込むほどに繁茂した木々からは先程のラッセルの作品とはまた異なり、暑苦しさすら感じます。
5.John Russell《In the morning, Alpes Maritimes from Antibes》
18世紀終わりの作品です。描かれているのはフランス南部のアンティーブから見たアルプスの風景。手前の太陽の光を浴びて草木が光る様子は強い生命力を感じます。
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Web班 コメント
・草や土の匂いはもちろん、雑草の生えるがままになった場所の爽やかな物寂しさまで漂ってくるようです。そういえば京芸は今一体どうなっているのでしょう…(山田)
・こんな感じで野草に着々と侵食されているのでしょうか…外出自粛で自然を感じる機会が少ないので、せめて絵画で味わいたいですね。(田部)
・野草を直視する機会があまりなかったのですが、こうして絵画で見てみると強い生命力を改めて感じますね。特にゴッホの野草は、少し時間をあけて再び見ると草が伸びてそう….(池上)←怖いことを言う(田島)
・ゴッホの野草の絵が、植えていた花が野草に置き換わったうちの庭そっくり。野草なんだけど適度に手入れしているとそんなに見苦しくもない。季節によって生えてくるものが変わる。ほどほどの愛着。日本美術では野草を描いたものはたくさんあるけど、そこでは野草に託された情趣が表現されている。ゴッホと野草とのリアルな距離感が、今まさに野草と暮らす私の心にヒットした(田島)
・ゴッホの野草は、今の京芸の姿を見るよう。誰かゴッホ風に描いてくれる人いないものか(畑中)
・自然に侵食されていく文明って素敵ですよね。廃墟好きにはたまらない。京芸の皆様、次の課題で「現在の京芸を記録する」とかいかがでしょう?(北)
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田部先輩からバトンをもらいました、小田中です。
展覧会の企画を考えたのが5月の中頃だったのですが、あっという間に時は過ぎ、初夏の時期になってしまいました。時期も相まって、何だか暑い展覧会になったような……。
コメントでは伸びる野草に浸食される人工物を今の京芸に重ねる方が多いようです。学校に行った先生から見せていただいた写真によると、結構な整備が必要なようです。学校に着いたら石畳が一面緑だった、なんてこともあるかもしれません。
外出自粛に梅雨も重なり、余計に家にいたい、出にくい状況が続きますが、野草展によって、少しでも外の空気を感じていただければうれしいです。Google arts&cultureの方にもまだまだ風景画はたくさんありますので、気になった方は一度ご覧ください。
さて、次回は畑中先生が担当されます。満を持して先生が担当されるということで私もワクワクが止まりません。ご期待ください。